多くの人の手が加えられ、
新しく誕生するリサイクル製品。
生産過程での環境負荷が少ないリサイクルウールですが、新たな生地に生まれ変わるまでには、手作業を含む膨大な作業が発生しています。
工場で出る廃棄物や古着回収によって集められたウール製品を、まずは色や素材によって分別していきます。この際チャックやボタンなどの付属品を手作業で取り除き、同じ毛質やカラーに分類していきます。
この作業だけでも気が遠くなるような内容ですが、その後生地の柔らかさを出すためのオイル作業や裁断作業を経て、リサイクルウールにとって1番大切な色の調合作業へと進みます。
ウールは脱色することが非常に難しい繊維のため、脱色して新たに染色することができません。
最初の分別作業で色によって分別していましたが、出来上がった再生ウールの糸を理想の色にするべく、より細かな調合作業と技術によってカラーを完成させていきます。
このような作業を経て完成されるリサイクルウールは、これまでのアパレルのように「同一クオリティのものを大量に生産する」には不向きかもしれません。
しかし、多くの人の手が加えられ新しく誕生する製品だと知ることで、より愛着が湧き、長く使い続けようという意識が生まれることがサスティナブル社会の実現に向けて大切な意識だと私たちは考えています。